2024.03.22

2023年度春季学位記授与式 学長式辞

2023年度春季学位記授与式が総研大葉山キャンパスで行われました。 修了生のみなさんの今後の更なるご活躍を祈念いたします。

 本日,ここに学位を授与され,SOKENDAIを卒業される皆さん,誠におめでとうございます。皆さんがここに至るまでに積み重ねて来られた努力に心から称賛を送るとともに,これまでご指導くださった教員の方々,皆さんを支えてこられたご家族の方々に深く感謝いたします。

 この数年の学位記授与式で,必ず触れる話題が新型コロナウイルスでしたが,昨年半ばに5類感染症に移行してから,今では殆ど話題にならないほど世の中はポストコロナの日常となっています。しかし,皆さんが学位論文研究を進めるうえで最も大事だった時期には,研究所への出入りが制限されたり,海外渡航や調査研究が実施できなかったりして,研究に大きな支障があったことと思います。その状況を乗り越えて,学位取得に至った皆さんの努力に改めて敬意を表します。

 さて,多くの大学で学長が卒業生を送る式辞は大変に長く,そこには様々な課題を抱えた社会の状況や,そのような社会が学位を取得した皆さんに何を期待しているかについて,激励の意味も込めて沢山の示唆に富んだ言葉が述べられています。それらの言葉は,まさにその通りだと頷くものばかりですが,本日,私がこの式辞で皆さんにお伝えしたいことは,たったひとつです。

 それは「これからは,自分が本当にやりたいと思うことに挑戦してください」ということです。 ただし,それには条件がついています。皆さんが何かをやりたいと思ったとき,そしてそれをやっているとき,自らに真剣に問うてください。それが本当に自分のやりたいことなのか,自分は何故それをやるのかと。

 何かをやりたいという思いは,その人の感性に基づく欲求です。自らの感性を信じ,それに従わなければ,情熱をもって仕事に打ち込むことはできません。「本当に自分がやりたいことか」を問う意味は,そこにあります。そして,ある事を成し遂げるためには,やりたいと思う気持ちだけでなく,明確な目的意識が必要です。常に目指すべきことの本質を意識し,それを見失わないようにしなければ,よい研究,よい仕事はできません。「何故それをやるのか」を問う意味は,そこにあります。

 皆さんは,本学の大学院課程において,専門的な知識や研究手法を修得し,新たな課題を見出し解決する力を身につけてこられました。本日でSOKENDAIを離れ,これからは,それぞれが選んだ道を歩まれることになりますが,どのような処でどのような仕事をされるにせよ,自分が本当にやりたいと思うことを見つけ,これまでに培ってきた力と経験をもって,それに全力でぶつかっていく人生を歩んで頂きたいと思います。

 どうぞ,そのことを胸に,元気よくSOKENDAIから飛び立ってください。

 本日は本当におめでとうございます。皆さんのこれからのご活躍を期待しております。

2024年3月22日
総合研究大学院大学 学長
永田 敬





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