2025.03.05

【開催報告】SOKENDAI社会連携事業「高専生による小型加速器製作を主体とした社会連携事業」高専交流会を開催

2025年2月20日(木)、高エネルギー加速器研究機構(KEK)にて、高専生による加速器製作プロジェクト「AxeLatoon(アクセラトゥーン)」のメンバーによる交流会が開催されました。

本学では、SOKENDAI社会連携事業「高専生による小型加速器製作を主体とした社会連携事業」の一環として、加速器科学コースを中心とした教員・学生の指導やサポートのもと、高専生が加速器製作を行う取組みを支援しています。本交流会は、各高専の活動を共有し、交流を深めるイベントとして実施され、長野高専、豊田高専、小山高専、群馬高専、沖縄高専から合計27名の高専生が集まったほか、東北大学、大阪大学、京都大学、理化学研究所の研究者も参加しました。

SOKENDAI社会連携事業「高専生による小型加速器製作を主体とした社会連携事業」について

SOKENDAI社会連携事業は、本学の研究や教育の成果を社会に還元することを目的とした事業です。「高専生による小型加速器製作を主体とした社会連携事業」はそのひとつで、全国の工業高等専門学校において加速器製作を中心とした教育プログラムを展開し、加速器製作を通じて、学術に対する広い興味関心の醸成や多彩なキャリアパス形成に貢献することを目的としています。

交流会概要

  • 会場:高エネルギー加速器研究機構(KEK)つくばキャンパス(茨城県つくば市大穂1-1)
  • 日時:2025年2月20日(木)11:30~16:00

交流会は、事業の代表であるKEK/総研大の大谷将士准教授の挨拶、KEK加速器施設の小関忠施設長の講演につづき、各高専の学生たちによる活動報告が行われました。

大谷准教授

小関施設長

活動報告では、長野高専、豊田高専、小山高専からは製作した加速器の解説、工夫した点や苦労した点などが報告され、2024年度に入って活動検討を開始している群馬高専、沖縄高専からは、今後の本格的な加速器製作に向けた準備状況などについて報告が行われました。

質疑応答の場面では、装置の製作に関する質問から、「どこで部品を購入したか?」といった具体的な質問も飛び出し、活発な意見交換が行われました。また、各高専に共通する関心事として「高専内における新しい活動メンバーを増やすこと」が挙げられ、そのためにも加速器製作の魅力をどうやってアピールしていくか、といったことについても熱心に意見が交わされていました。

活動報告の様子

交流会では高専生による活動報告のほか、KEKの教育加速器(KETA)や、実験装置の製作などを担う機械工学センター、世界規模のプロジェクトである国際リニアコライダー(ILC)計画に関わる空洞製造技術開発施設(CFF)の見学も行われ、最先端の装置や施設に高専生たちは興味津々の様子でした。

さらに、昼休みには大阪大学の神田浩樹教授による福島国際研究教育機構(F-REI(エフレイ))の紹介や、KEK外部連携推進部の古坂道弘氏による教育加速器(KETA)の紹介も行われ、充実した一日となりました。

施設見学(KETA)の様子

今回の交流会は、参加メンバーが互いの知識・経験を共有するとともに、加速器研究の最先端に触れる貴重な経験となったことと思われます。本事業を通じて、高専生の加速器研究の輪がさらに広がることを期待いたします。

参加メンバーで記念撮影

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