生命共生体進化学専攻説明会
先導科学研究科は、進化学と科学と社会分野の研究・教育を通して総研大の理念を達成することを目指す、生命共生体進化学専攻の単一専攻研究科です。進化学分野には、統合人類学、行動生物学、進化生物学、理論生物学の生物系4領域をおき、とくに生物の多様性と歴史性に焦点を当てています。一方、科学と社会分野では、科学を人間の社会活動のひとつととらえ、科学者の社会における役割や責任について深く探求しています。学生はそれぞれの専門分野で博士研究を行う一方、生物系の学生は社会分野の、社会系の学生は生物分野のテーマでそれぞれ副論文を書くことが求められます。分野間の垣根を徹底的に低くし、学生30名、教員20名が常に親密に交流することで密度の高い教育を実現しています。以って、人間・科学・社会に関する深くバランスのよい見識を備えた研究者・高度専門職業人を育成します。
家族で群れを形成し、血縁個体間で様々な協力行動を行うミーアキャットの研究
さらに、国内外の大学や研究機関と活発な共同研究を展開し、新しい研究領域の構築を先導することを目指しています。
研究科長 佐々木 顕
生命とは。人間とは。
新しい自然観をもって進化学から未来を語る
38億年の歴史の果て、地球上には数百万種にもおよぶ多様な生物が存在しています。進化は、生物の歴史性と多様性を理解するためのカギであり、生命の...
生命の誕生から38億年を経て、地球上にはきわめて多様な生物が棲息しています。進化は生物の歴史性と多様性を理解するための鍵であると同時に、生命の異なる階層をつなぐ概念を提供する理論です。私たち人間の営みも、その延長線上にあります。本専攻では、専門分野のみならず、生物学を広く見渡す総合力を養うとともに、現代の科学と社会の関わりを深く考察します。新しい生命観・人間観を切り開き、持続可能な社会の構築に国際的な舞台で活躍できる研究者・知識人を育てます。