2016 JSPSサマー・プログラム

2016 JSPSサマー プログラム

『JSPSサマー・プログラム オリエンテーション2016』を開催

平成28年6月15日(水)、アメリカ合衆国、英国、フランス、ドイツ、カナダ及びスウェーデンの6カ国から博士号取得前後の若手外国人研究者(フェロー)が115名来日し、JSPSサマー・プログラム2016に参加しました。

groupphoto2016

開講式は総合研究大学院大学にて開催され、日本学術振興会の岩佐理事及び岡田学長の歓迎の挨拶で始まり、日本学術振興会や海外協力機関からも多くの関係者が出席されました。

成田からの道の渋滞のため予定より30分ほど遅れての開講式となりました。フェロー達は少し疲労感がありましたが、開講式の後、湘南国際村センターにて行われた歓迎レセプションでは、本学教員や学生たちと歓談し、活発な国際交流・異文化交流が始まりました。

2日目は、最初の特別講義が開催されました。高エネルギー加速器科学研究科素粒子原子核専攻の磯暁教授より、"Higgs and Nambu: Beyond the particle physics " と題したレクチャーが行われました。フェローの関心も高く、物理学専攻以外にもわかりやすい講義は広くフェローの興味を惹きつけ講演後の質疑応答も活発におこなわれました。

磯暁先生による特別講義
磯暁先生による特別講義

特別講義の後は、本年度で第2回目となる総研大研究紹介及びグループディスカッションが行われました。総研大の様々な専攻から14名の教員にご協力頂き、総研大およびご本人の研究紹介を土台に、熱心に議論を行い、研究を通じた交流を深めました。フェローは、あらかじめ希望に基づいて選択したグループに分かれて参加しました。また、並行して行われた「総研大生のための英語プレゼンテーション短期研修」に参加の12人の総研大生も加わりました。

グループディスカッション
グループディスカッション
日本文化紹介
日本文化紹介

3日目の17日午後のポスタープレゼンテーションは毎年好評であり、今年は昨年より30分長く時間を設け、また、前日の12人の総研大学生や教職員も加わり、それぞれの研究テーマを越えた活発な議論が、休憩時間を惜しんで行われました。

梅雨の晴れ間に恵まれた週末には、日本家庭でホームステイを体験し、小田原城をはじめ鎌倉の大仏見学、魚釣り、音楽会などに行き、素晴らしい思い出を作りました。19日(日)夕方、フェローが帰着する頃に雨が降り出し、天候の幸運にも恵まれていました。ホームステイプログラム終了後のアンケートには、フェロー達が週末ホストファミリーと過ごした時間について、感謝と感動の言葉が綴られ、ホームステイが総研大でのオリエンテーションプログラムの魅力の一つであることをあらためて認識させられました。

20日(月)には、元東京藝術大学教授の安藤政輝先生の特別講義及び邦楽演奏がありました。安藤先生からは日本の伝統楽器についての説明の後に箏、尺八、三味線、十七弦を用いた6曲の楽曲の演奏がありました。講義の際には、安藤先生から箏の形を模した「聖護院八つ橋」がフェロー1人1人に配られました。最後の演目の演奏後には、なかなか鳴り止まない拍手から、彼らの大きな感動が伝わってきました。質疑応答の後、フェローが直に楽器に触れ、音を出してみる機会があり、檀上に用意された箏や三味線、尺八に触れてみたいというフェローが長い列を作りました。

ポスタープレゼンテーション
ポスタープレゼンテーション
邦楽演奏後、楽器に触れる
邦楽演奏後、楽器に触れる

オリエンテーション期間中は梅雨の季節にもかかわらず、富士山の景色を湘南国際村から望むこともでき、フェロー達は1週間のプログラムを終え、全国各地の受入機関に向け旅立っていきました。8月23日の報告会では、2ヶ月間の研究活動を終えた彼らがどんな成果を報告してくれるか今から楽しみです。それぞれの機関で精力的に研究活動に従事することにより、彼らのエネルギーが日本の大学教育および学術交流の国際化を促進することを期待しています。

『JSPSサマー・プログラム 報告会・送別会』を開催

JSPS(日本学術振興会)サマー・プログラムでは、アメリカ合衆国、イギリス、フランス、ドイツ、カナダ及びスウェーデンの6ヶ国から来日した博士号取得前後の若手外国人研究者(フェロー)が、全国各地の大学・研究機関での2ヶ月間の研究活動を終えました。

平成28年8月23日、東京九段下に一堂に会し、その研究報告会が行われました。報告会前日は大型台風が本州を直撃し参加が危ぶまれたフェローもいましたが、当日は台風も逸れて、無事に全員そろっての開催となりました。各国の学術機関から選ばれた7名の代表者が研究成果について発表を行い、研究分野を超えて、活発な質疑応答が行われました。その後代表者に修了証書授与が行われ、引き続き各学術機関に分かれ1人1人に修了証が授与され、フェロー達は感激の様子でした。

その後の送別会は、全国の受入機関約20名の研究者や、6月に行われたオリエンテーションで特別講義をされた箏曲家の安藤政輝先生など、総勢170名が参加する締め括りにふさわしい盛大な会となりました。オリエンテーションにあわせて行われた短期英語研修に参加した本学学生も何人か参加しており、彼らはフェロー達と熱心に話し込んでいる姿が見受けられました。送別会の途中では、現在東京大学のJSPS外国人特別研究員であるDr. Richard Taylorより、事業経験者としてのプレゼンテーションがありました。Dr. Taylorは、2年前のサマー・プログラムのフェローであり、その話は、日本での研究生活、JSPSの研究助成について等、フェローにとって興味深い内容でした。送別会の終盤には、フェローの日本での研究室での様子、文化体験や生活などのスライドを上映され、フェロー達は写真を見ながらこの夏に日本で過ごした2ヶ月間を、名残惜しく語り合っていました。

報告会の様子
報告会の様子
修了証授与後の集合写真
修了証授与後の集合写真

今回のサマー・プログラムで本学を受入機関としたフェローSandy BLINさん(CNRS:総研大生命科学研究科生理科学専攻/生物学)の感想を以下に記します。

  • オリエンテーション一番印象に残ったことについて

ホームステイが一番楽しく、ホストファミリーが日本の習慣や文化を教えてくれてとても素晴らしい体験でした!日本での滞在先はあまり英語を話す人が多くない小さな都市であったため、オリエンテーションでの日本語授業と授業で頂いたテキストのお陰で日本人とも対話することができお互いに理解しあえました。

  • JSPSサマー・プログラムについて

JSPSサマー・プログラムのクオリティーの高さに大変感銘を受けました。最もよいコンディションで私たちを受入れ、日本で快適に過ごせるように全てを計画して頂きました。そのお陰で日本という素晴らしい国で2ヶ月研究生活することができました。日本の食べ物、アート、日本の人々、文化や習慣といった日本の全てにおいて楽しかったです。日本は西欧諸国とは全く違いますが、素晴らしい国なので是非訪ねて下さい。日本は世界に知られるべきです。

  • 研究室や研究について

生物学の研究は長いプロセスであり、来日した時は、予備的なデータだけでしたが、この2ヶ月間で技術的な問題を対処しながら研究を進めることができました。多くの新しい技術を学び、自分の専門分野で洞察を深めることができました。

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